桜風涼(渡辺健一)の録音ノウハウ集

古代インド哲学を研究するポイント

wataken2003

古代インド哲学は、非常に優れた思想なんだ。だけど、それを現代に伝えるにあたって、19世紀の統治国であったイギリスの影響があって、インド哲学の研究は英語で行われることが多かった。それゆえ、西洋の価値観から分析することになってしまって、ちょっと歪んだ解説が多い。

例えばサットヴァは善質、ラジャスは劇質などと翻訳されているが、ちょっと違うと思う。そもそも善悪の二項対立というのが西洋的であって、サットヴァから見た善悪、ラジャスから見た善悪というように、対立ではなくて、視点の問題なのだ。

ということで、我々が世界中の思想を考える場合には、それが英語を介しているかどうかを考えないとダメだ。つまり、翻訳作業を通すことによって、西洋の価値観で表現されてしまうからだ。特に西洋以外の文化や思想を理解するには、英語の影響を受けていない、原典を読むことが重要になる。

歴史も同じ

文章を書くにあたって、色々な過去の歴史と対峙することになるのだが、これも注意が必要だ。教科書の歴史は、かなり間違っている。というか、西洋的な見方になっている。例えば、ルネサンスだが、出来上がった作品たちはすごいかもしれないが、歴史的な意味は、それまでのヨーロッパは非常に野蛮で、為政者で文字が読み書きできる者は皆無。当然のことながら武術以外の教育など受けていない。教育を受けていない為政者の行った政治というものがどういうものかということは、言わずもがな。そんな感じだ。

哲学・思想

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