桜風涼(渡辺健一)の録音ノウハウ集

哲学・思想

人間の進化は止まったのだろうか?

もともと宗教の成り立ちを知りたくて勉強をしていたら、いつの間にか世界史の研究になってしまった。 特にアブラハムの宗教(ユダヤ・キリスト・イスラム)は、宗教の成り立ち自体が歴史そのものだからだ。 仏教(ヒンズー教)、バラモン教は歴史から独立している アブラハムの宗教を解説する前に、インドの宗教をちょっと考えてみると、実は、もともと古代インド哲学というのがあって、これはギリシャ哲学と同じように紀元前5世紀くらいが最高潮なんだけど、思想をかなり科学的な手法で創り上げている。哲学は今でこそ文系科目になっているが、元々は科学や医学、政治学など、この世の全てのことを対象とした学問だった。つまり、古代インド…
4年前

思想と宗教

物書きに思想は必要だろうか?宗教の世界を分析すると、高度な思想をもったジャイナ教・バラモン教・仏教(上座部)。シンプルな思想のヒンズー教・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教・浄土教というように分かれる。売れるということを思案すれば、後者のシンプルな思想を選ぶべきということになろう。高度な思想は独りよがりか?まぁ、単純に高度とかシンプルと分けたが、もうちょっと言えば、厳しい修行や勉強が必要な物が高度であって、誰でも触れられるものではない。その一方で、今日の情報社会の中では多様な情報が溢れていて、より分かりやすいものへとアクセスは集中する。つまり、何かを理解しなくても、御利益だけを受け取れる文化が醸…
4年前

言葉(言語)は危険である

言葉(言語)は危険である。ほとんどの会話の中身は間違っているのだ。しかし、ほとんど、何が間違っているか自覚せずに会話している。 平安時代の書物を読むと、一体、何が主語かわからないし、誰のことを言っているかわからない。つまり、言語がまだまだ未発達で、ほんの近しい人たちの中でなら文脈から誰の話かわかるけど、そじゃなければ伝わらないのだ。 それは、今でも続いている。言語はゆっくりと進化している。しかし、未だに不完全極まりない。 ソクラテス時代に三段論法が提唱されたけど、ちょっとやってみよう。 【三段論法1】1ー1:AはBである。1ー2:BはCである。1ー3:故に、AはCである。 一見、正しそうである…
4年前

古代インド哲学を研究するポイント

古代インド哲学は、非常に優れた思想なんだ。だけど、それを現代に伝えるにあたって、19世紀の統治国であったイギリスの影響があって、インド哲学の研究は英語で行われることが多かった。それゆえ、西洋の価値観から分析することになってしまって、ちょっと歪んだ解説が多い。 例えばサットヴァは善質、ラジャスは劇質などと翻訳されているが、ちょっと違うと思う。そもそも善悪の二項対立というのが西洋的であって、サットヴァから見た善悪、ラジャスから見た善悪というように、対立ではなくて、視点の問題なのだ。 ということで、我々が世界中の思想を考える場合には、それが英語を介しているかどうかを考えないとダメだ。つまり、翻訳作業…
4年前